恵一はビンを乱暴に受け取ると、コートのポケットに突っ込んだ。 「言っとくけど、これは羽兎さんの為だからな!お前の為じゃ無いんだからな!」 「うるせぇよ。そんな事言ってる暇があったらさっさと仕事しろ」 「……ハイ」 正論なので反論できない。 いつもの様にざわざわと捜査する三人。 そんな三人の前に颯爽と、ある人物が立ちはだかった。 「――アンタが三雲紘哉ッスか?」 そいつはダルそうに口を開いた。