「成り行きでここにいるよ!」 「どういう成り行きだよ」 紘哉はため息をつくと、遺体の形に縁取られた白いロープに近寄った。 昨日と同じ、特に変わったところはない。 「じゃあさ、何で紘哉さんはここにいるの?」 「……成り行きだ」 「だったら――」 「ワトコ」 紘哉は羽兎の言葉を遮る。 遮られた方の羽兎はムッとした顔をした。