「一応シアン化水素って毒ガス兵器とかで使われてるからさ。死にたくなきゃ窓を開けてください」 一瞬にして恵一の顔から笑顔が消えた。 そして、慌てて窓辺へ走り出す。 そんな彼を横目で見ながら、紘哉は羽兎に尋ねる。 「そう言えばさっき、『水に溶かすとアーモンド臭がする』って言ったよな?」 「言ったよ」 「でも現場には空のコップしか見当たらなかったぞ?」