『何も徹夜までしなくてよかったんじゃねーのか?』 「だからこれから寝ようと思ってたんだよ。タイミング悪すぎ」 『そんなこと言われても――』 「俺の睡眠時間を返せ。用の無い電話だったらシバくぞ」 『機嫌悪っ!!』 電話の向こうで恵一は大声をあげる。 寝不足だった紘哉の頭にガンガン響いた。 「大声出すなよ。で、用件は?」 『んなもん俺が知りてーよ』