「そうッスか。斗南もおんなじこと言ってたッスよ」 「定侍さんも!」 羽兎が口を挟む。 紘哉は眼鏡の奥から彼女に鋭い視線をぶつけた。 一瞬にして固まる羽兎。 「な、何?」 「……言い付け破ったくらいだから、それなりの情報は仕入れてきたんだろうな?」 「情報ねぇ……」 羽兎は悩む素振りを見せた。 『――誰にも言わないでね』 定侍の言葉が頭をよぎる。