しばらくすると、彼は手にオレンジジュースを持ってきた。 それを羽兎の目の前に置く。 「……?」 わけが分からず、彼女は定侍の顔を見る。 「みんなには内緒だよ」 「でも私お金持ってない――」 「しーっ」 彼は羽兎の唇に人差し指を当てると、優しく微笑んだ。 呆然とする羽兎。