「はーい、教室入れー」
誰か知らない先生がさけぶ。
皆ぞろぞろ教室へ入る。
わたしの隣の多希雄太も
席に着いた。
そしてふて寝する。
顔が見えない。
誰かも分からない。
「これ配るな、2列ずつ
回すから」
といい回す先生。
わたしの方に回ってきた。
2枚取って後ろに回す。
「あ、あの…これ、プリント」
「あぁ、ありがとな」
と言いこちらを向く。
「「あッ!!」」
声が揃った。
ビックリするのもそのはず。
さっきぶつかった人だから。
「さっきぶつかった人…?」
急に話しかけられた。
「あ、はい。すいません」
「いや、いいよ
よかった」
「え?」

