私達との距離は10㍍。そのとき
「最狂女子軍団のみなさんはじめまして。」
そう言ったのは多分、副総長の悠太って人。しゃべり方は優しいが、雰囲気は柔らかくない。
私の前にいる美由紀と月は無表情。
………………怖ぇぇ
シカトして通り過ぎようとしたとき
───────パシッ
はっ?
何か腕掴まれたんですけど。
私が立ち止まったのがわかったのか美由紀と月も止まった。
「触んないでくれませんか?」
私の低い声が廊下に響いた。2人は私の話方が変わったのに気づいて表情が変わった。
「ちょっとこい。」
そう言った総長の礼二って人に腕を引っ張られた。
「急いでいるので、退いてもらえません?青薔薇の幹部の司さんと智也さん。」
美由紀さーんちょっと怖すぎ!
「すごーい!僕達のこと知ってたんだ!」
今しゃべった人が智也って人。
あっ!月が半ギレしてる!
そして、月が
「ちょっとどいてくれませーん?司さん?」
そう言って司って人に顔を近づけて上目遣いで言った、月。
司って人は顔を赤くして、周りの青薔薇の奴らも唖然としている。
まぁ、あの顔、目、声で言われたらオチない奴はいねーだろうな。
私はそのすきに腕をはらって、総長の礼二に
「人の個人情報調べるのはやめて下さいね。迷惑なんで」
そう言ってその場から立ち去った。

