夏は花火。



毎年、近くで大きな花火大会がある。


でも、そこにはあえて行かないあたし達の家族。




大きな花火が上がるのを、家の庭から見ながら、三人で手持ち花火をした。




いつも最後は線香花火。



お父さんは線香花火が下手だったね。


手持ち無沙汰なお父さんは、真剣に線香花火をするあたしにちょっかいを出して、その所為であたしは終わる前に火を落としちゃって。

泣くあたしに、お母さんが自分の線香花火を渡してくれた。



すっかり機嫌の治ったあたし。

お母さんが切ってくれたスイカを三人で食べながら、夜空に咲く花火を眺めた。







いつから、三人で花火を見ていない?