なんか…誤魔化そうとしているというよりは…焦ってる? 希祈は少し首をかしげた。 いつもより瞬きが多いような…。 するとすぐに希祈の頭に、ある記憶がよぎった。 あ! 倉橋の不自然な瞬き。 確か、小学生のときに女の子に告白されて…そのときに見た! 倉橋の超高速瞬き! 希祈は自分の、驚く程鮮明な記憶に感心した。 そうだそうだ、と何度も頷く。 …てことはまさか…と思うと、どこかいつもよりおかしい倉橋を見て、にやっと笑みを浮かべた。 希祈をバカにする時の倉橋の真似をする。 まさか……恋か!?