「じゃ、鞄取ってくるね。」 「わかったー。」 大きな背中が グラウンドへ遠くなっていくのを ぼーっと眺めていた。 二人で帰るの、久しぶりだ。 二年になって あたしは広と 違うクラスに振り分けられた。 中学からずっと広とは同じクラスだった。 もう五月だっていうのに 未だに広がいない教室は違和感がある。 って言っても 廊下ですれ違えば 当たり前のように話すし、 暇なときはメールしたりするけど。 ま、先生の手伝いで居残りして ラッキーだったかな?