「アホじゃない!天才なの!!」

パシッ―

ついに杏ちゃんの中で線が切れて私とバカの頭をノートで叩いた。

「痛いよぉ・・・杏ちゃぁーん」

私は杏ちゃんに悪いのはアイツじゃん。
何で私まで叩かれるの?と頭を押さえながらふてくされた。
杏ちゃんは深い溜め息をついて
口を開いた。

「私から見たら二人とも悪いよ?無理に誘う将太郎くんも悪いけど、いじめてきたなんて嘘をつくマイもマイだよ?」

「はぁぃ・・・」

私は杏ちゃんのこういうところが好きだ。
私が嘘をつく度に怒ってくれる。
私が杏ちゃんと友達になったのも
一つの嘘がきっかけだ。