「まみこちゃんっ―」
私の名前を誰かが呼ぶ。
早く帰りたいんだから帰らせてよ・・・
私は振り返って目を丸くする。
振り返ってそこに立っていたのは
今一番、会いたくない人。
「・・ハア・・ハア・・」
息を荒くして立っていたのは・・・
「何?苺子ちゃん」
「・・私っ・・謝りたくて・・」
「何で?」
「私が、まみこちゃんに何かしたから、まみこちゃんは怒ってるんでしょ・・・?」
「・・て・・ない」
「へ?」
「怒ってないからっ!」
私の見開いた目は真っ赤になっていた。
「・・じゃあ・・何で・・・?私は、まみこちゃんに嫌われてるの・・・?」
「理由なんか・・・ないっ・・・」
「・・・・」
「とにかくっ・・もぉっ、私の前に表れないで・・・次に私たちが会うのは私が・・・会いに行く時だから」
嗚咽まじりで出した精一杯の声。
私の必死で伝えた思い。
伝え終わった頃には
一粒の涙が頬を伝っていた。
バタバタ―

