「……いいよ」


私がそう答えると、悟の顔が近付いてくる。


私が目を閉じるとそっと私の唇に悟の唇が触れる。


それは、本当に軽い、触れるだけのキス。


悟の唇が離れると、私はすごく寂しい気持ちになる。


もっと触れていたいって……


そんな私の気持ちを知ってか知らずか、悟はキスの後、必ずぎゅっと力強く抱きしめてくれる。


そして、私も悟の背中に手を回す。


すごく、幸せな時間……


しばらく抱きしめ合っていると


「掃除しよっか」


照れたように言う悟。


「うん」


私達は名残惜しく離れ、掃除の続きをはじめた。