「今回の平均点は71.2点。期末だから前回よりかはさがったが、この調子でこれからも頑張るように。それと阿南、お前は放課後、俺のところに来るように。それじゃ、授業を終わる。」
「起立、礼。」
「「ありがとうございました。」」
授業が終わり、足早に先生は
教室から出ていった。
「志歩~。また悪い点とったの??神田に毎回呼び出しされて。」
「そんな感じかな~。」
「もう~暗くなんないで。そんな志歩に朗報よ。」
「なになに~??」
「3組の東(あずま)くんからお呼びだし。昼休みに下駄箱の所に来てって。」
「東くんって誰??」
「えっΣあんた東くん知らないの!?この学校で1、2を争うイケメンよ♪」
「へぇ~。そんなにイケメンな人が私を?バツゲームやらされてるんじゃない??」
「あーもう。志歩はさあ、自分が可愛いこと少しは自覚した方がいいわよ。ただでさえ誰にでも優しい所があるから勘違いする男だっているのに…」
里菜はなに言ってるんだか…
「私が可愛い??私が可愛いかったらこの世のほとんどの女の子が可愛いってことになるじゃない。冗談はやめてよ~」
「冗談じゃないのに。ほんと天然小悪魔なんだから。これだから心配なのよ。」
「なんかいった??」
「なんでもない~」
里菜がボソっと吐いた言葉は
聞こえなかった。


