九時二十分着の「のぞみ」で東京に着くと 真っ直ぐに相沢が育った家に行った。 ビルが立ち並ぶ中で 取り残された大正時代の洋館は、異彩を放っていた。 懐中電灯を相沢は用意していた。 一応電気・水道は直ぐに使えるように切っていないが 外灯が届かない中でスイッを捜した。 相沢の背中にしがみついて、櫻子は始めて相沢家を訪問した。