「解った。奈良だ。夕方には着く」 観光をと思ったがと、言いながら駅に急いだ。 「君は、ゆっくりしろよ」 「一緒に帰るわ。年末の買い物や掃除があるわ」 「どこにいる」 「貴方の部屋で待っている」 相沢の術策に嵌った感じではあるが、麻奈の希望でもあった。 櫻子のお陰で相沢は前より魅力的になり、付き合いやすくなった。