桜ちる


引き返しながら、冬桜を探していた。
下山してもまだどこにも咲いていない。
不思議であった。
暖かい日が少ないからだろうかと、
思って諦めかけると、上り口よりかなり先にある枝に、

幾つか数えるほどの冬桜が咲いていた。

麻奈は相沢が何を捜しているのか解った。
桜は余りに淡く寂しい。