「昨年、神戸勤務で木元敬の書類は見たわ。 貴方の妹だとは気がつかなかった。 ただ安川刑事が櫻子さんと貴方を見かけて、 自殺した女性の写真に似ていると言っていたけど。 もしそうだとしても犯人が死亡しているから、 マスコミが騒ぐだけになる」 「昌子が生きているらしいと解ってからも、 かなり連絡を取ってみたが、一度も会いに来なかった。 後ろめたいのだ。そのことは上層部に報告した。 五歳で別れて暮らし名前も違うからと慰留された」 「辞めるつもりだったのは、彼女のことだけでなかったのね」