桜ちる


「ええ、明日からは、貴方もリハビリで、
 後は本人しだいと言っていたから、これからは休日に来るわ」

相沢は何も言わなかった。
昔の相沢に返っていた。
厳しく少し横柄でそのくせ優しい。
胸がどきどきした。

六年前に戻っていた。
何とか相沢の気を引くのに必死で、
その癖に気がない振りをしていた。  

あの時の自分を思い出した。
精一杯の背伸びとプライドで傷ついた心を隠した。

昨年
神戸で相沢の噂を聞いてどうしても会いたかった。

二年と言われていたのを、
空きがあれば呼び戻して
と大学の先輩に頼んで一年で帰って来た。