桜ちる


改札を通って振り返るとまだ見送っていた。

相沢は少し又世の中に戻ったと思った。
駅まで歩いたのは久しぶりであった。
いつも部下の送迎で仕事場への往復だけの生活であった。
横断歩道を信号無視で走ってきた車が、
相沢に気が付きブレーキを踏んだが間に合わなかった。
相沢に当たり、停まった。
相沢はこれで死ねると一瞬思った。

痛みは闇に変って感じなくなった。