「今年の冬桜は一人で行くよ」 「いや行きます。もし相沢さんが帰って来なかったら一生後悔しますから」 「そうか、解っていたのか。一人だと放浪の旅に行きそうだと自分でも思った。でも今年は大丈夫」 「七回忌までは一緒に。僕も古いですから。確かその時期を過ぎると思い出になるそうですよ」 「有難う」 「私も行きたい」 「いつも男二人だ。沙希も来るか」 「良いのですか」 「ああ。新幹線は櫻子を思いだす。沙希が一緒なら賑やかで良いかな」