桜ちる


「宏は生きているのだ」

「彼は昌子を愛しているけど、女性を愛せないのよ。
 彼は厳しい母にトラウマを抱えていた」

「それじゃあ。昌子の義父の脇野賢治も」

「昌子も十五歳で。解ったでしょう。
 許せなかった。
 私達が、いえ主に私が余呉に行って
 呼び出して缶入りジュースに毒を入れた。
 昌子の家にあった青酸よ。
 ただ量が少なかったから心配した。
 あの時昌子は授業に出ていたわ。夕方からはバイト。
 完全にアリバイがあった。
 でもこのまま私達は幸せになれるとは思えない」