桜ちる


その時も
櫻子を宏が車で送り迎えをした。  

相沢と二度目の余呉の訪問も
始めて来た振りをする櫻子を村の老人もキクも告発しなかった。
宏がアメリカに発ち、結着の前に会うべきだと言う櫻子に、
相沢の兄とは会わないと昌子は言った。
脇野の叔父の葬儀に来た相沢は、
何かを感じて帰ったと思うと昌子は言った。
あれから進んで関東を離れたいと頼んで来たのよ。
出世を棒に振ってねと悲しそうに昌子は言って、櫻子と抱き合い泣いた。