桜ちる


櫻子は顔を手で覆い声を殺して泣いた。

「なかでも。私の十五歳の時、母の愛人は最悪だった。
 木元敬よ」

「木元敬も」

大阪の毒殺事件の被害者であった。

「そうよ。あいつは私をレイプした」

櫻子は泣き止み、激しい怒りを体中に表していた。

「許せなかった。
 教一の別荘の近くに仲立郁雄と言うのが居るは、
 其の事故もね。私よ。母の最近の愛人」