ある日、僕は、思い切って 

足を1歩踏み出してみた。

恐る恐る。

少し1本の足だけで立つ。

次に2歩目。

転ばない。

大丈夫だ。

3歩目、4歩目と勢いをつける。

お母さんの顔をちらっと見る。

お母さんは、僕の顔を

見ると、嬉しくてたまらないという顔をした。

お父さんとお母さんは、手を叩いて喜んでいる。


心が (やったぁ)と言った。


小さかった精神も 少し出てきた。

自慢げに。


僕と身体と心と精神は嬉しくて嬉しくてたまらない。

皆で手を取り合って喜んだ。

僕は、幸福を体験した。