〜翔side〜


あの日…俺は浮かれていたんだ

やった!卒業だ!!
今日こそ陽子に告白するんだ−!!

陽子の友達「陽子なら教室じゃないかな ?」
翔「ありがと!!」

俺は教室に向かって走り出した

ガラッ
翔「陽っ!!」
陽子「んっんん!!」
翔「なっ!?」

ガラッ バタバタ

そのとき俺はつい逃げてしまった

ドンッ
翔「わりっ」
俺は相手の顔も見ずにその場を去ろうとした

?「待って!!」
声の主に腕を掴まれた
翔「なんだよ…って月子かよ」
月子「なんだよはこっちのセリフ!!何で泣いてんのよ!?」
翔「別に…」
月子「もう…今から大事な話するからしっかり聞いててよ」
翔「なんだよ…大事な話って…」
月子「私は…私…私、翔が好き!!」

その告白を聞いたとたん、俺の中で何かがプツンと弾けるような、切れるような音がした

翔「いいよ」
月子「え!?本当に!?」
翔「ああ」

俺は最低だったんだ…
陽子と潤がキスしてるのを見たら全てがどうでも良くなっていたんだ
いわゆる自暴自棄ってやつだ…
俺は陽子への当て付けのために月子と付き合っている
だから…陽子が好きだからこそ…月子とは付き合いだして2年もたつのにまだキスすらしていない
手を繋いだくらいだ

こうして俺と月子は始まった