彼氏の余命を知ってる彼女。



* * *


「ただいまー」


家の中の温かみを感じ、靴を脱ぎながらそう叫ぶ。


「おかえりなさい。今日も寒かったでしょ?もう少ししたら夕飯出来るから着替えてらっしゃい」


私の声に反応したお母さんがキッチンから私に向けて言う。


外の寒さで本当に体が冷えてた事もあり、ダッシュで階段を駆け上がって二階にある自分の部屋へと入った。


部屋の暖房を付けといてくれたお母さんに感謝する。


「はぁ、疲れた」


今日は高校の始業式があり、久しぶりの学校で疲れがドッと押し寄せる。


私は今日から高校二年生。ヒカルと付き合ってもう少しで一年になる。


それを考えただけで、勝手に顔がにやけてしまう。