彼氏の余命を知ってる彼女。



…この一ヶ月、私はどう過ごせば良いの?


ヒカルとの思い出を作りたいから旅行に行こうと言っても、何故、こんな中途半端な日に…?ってきっとヒカルは疑問に思う。


後少しで記念日じゃん!ってヒカルは曇りのない笑顔で私にそう言うと思う。


「どうすれば…」


小さな声で呟き、頭を抱えて机に伏せる。


すると近くにいた女子達の会話が耳に入ってきた。


「ねぇ、ゴールデンウイークの予定はー?」


楽しそうに話す女子達の会話に、私は頭を上げる。


…ゴールデンウイーク…。


そうだ!五月の初めにゴールデンウイークがあるんだ!!ゴールデンウイークにヒカルとの思い出を作れば──…。


ワッと一瞬テンションが上がったが、また机に顔を伏せた。