彼氏の余命を知ってる彼女。



科目は古典購読で、私には興味がなさ過ぎて始めから窓の外へと顔を向ける。


呑気に、いい天気だなぁー。と心にも思ってないことを思ってると、いきなり上から何かが大きいものが落ちて来た。


そしてその“大きいもの”の正体がわかった瞬間、吹き出しそうになり、目を見開いた。


「せ、先生!具合が悪いので保健室行って来ていいですか!」


席から立ち上がり、手を上げて先生に向けて叫ぶ。


「お、おぉ。一人で行けるか?」


「はい!大丈夫です!」


と、言い残し、私は早歩きで教室を出た。


私を驚いた表情で見るヒカルの顔を思い浮かべながら──。