『実は…、俺もあの無の世界へ行って居たんだ。俺が見せられたデス・クロックは、
ヒナ、君のだった』
「え…?」
私…のデス・クロック?
『…始業式の日、俺はあの無の世界へ行って、ヒナの余命を聞いてしまった。ヒナの余命は後二十日だ、と死神に言われて、その時俺はただ泣く事しか出来なかった。
次の日に朝、登校するヒナの後ろ姿を見て安心した自分が居たが、それはすぐに打ち砕かれた。…ヒナの頭上には残り十九日の文字が浮かび上がっていたから』
全く私の同じ現象に言葉を失う。
…まさか、私までデス・クロックに印されていたなんて──。

