彼氏の余命を知ってる彼女。



「では、お大事に」


保健室の先生の言葉を最後に、職員玄関から私とお母さんは外に出た。


「あ、ヒカル」


お母さんの車の前に立っていたヒカルを見つけて呟く。


「ヒナのお母さん、こんにちは」


「あら、ヒカル君。こんにちは。ごめんなさいね、ヒナの我が儘に付き合わせちゃって」


さっき、玄関へと続く廊下を歩いている時にヒカルの事をお母さんに説明しておいた。