ふと無意識に振り向くと、そこにはいつもの表情の死神が突っ立っていた。 「…」 「…なんだ」 「いえ…、私も驚かなくなったなぁ、と思いまして…」 あはは、と苦笑いをしていると、死神がゆっくり顔を上に向けた。 それなは続くように私も上を向く。 「君が慣れるのは勝手だが、後少しで空間の亀裂が完全に塞がる。慣れたところでもうここには来れなくなる」 「え…」