彼氏の余命を知ってる彼女。



そう思いながら私は軽い足取りで歩き始めた。


「あ!ヒカルの……っ」


すぐ目の前をヒカルのデス・クロックが通ったので駆け寄り、触れようとした瞬間、私は絶句した。


伸ばした手の震えが止まらない。


「…そんな…」


初めて死神に遭った時に説明してもらったが、いざ自分で目にすると動機が収まらなくなる。


──ヒカルのデス・クロックの針が

    一分進んでいる──