彼氏の余命を知ってる彼女。



“ヒカルはここに居る”


ヒカルの心音が聞こえた時、心の中で自分がそう無意識に呟いていたのを聞いた。


ヒカルは今、私の目の前に居るんだ。そして、生きているんだ。



──人の運命は変えられる事は不可能。


でも、誰もが知らない“運命”を知っている私には、その“不可能”を“可能”にする事が出来るんだ。


誰が身代わりになるとかじゃない。


その運命の根源が分かればいいんだ──。


そしてその根源からヒカルを守ればいいんだ──。