彼氏の余命を知ってる彼女。



「あ…」


二人の吐息が混ざり合うこの瞬間が私は好き。


どちらの汗かわからない、混じり合ったこの感じ。


本当にひとつになれたんだって実感する事が出来るんだ──。


「ヒカ…っル、好き…っ」


ヒカルの背中に爪をたて、無我夢中に私はそう叫んでいた。


その言葉を聞いた瞬間に私は温かいヒカルの肌全体に抱きしめられる。


硬くて、逞しい、ヒカルの胸の中に。