彼氏の余命を知ってる彼女。



「…なに、誘ってんの?」


こちらを向かず、私が抱きついて居ながらも、テキパキとゲームを片付け言うヒカル。


「そうだよー。誘ってるんだよー」


笑い半分で、ヒカルの背中に頭を乗せて呟く。


私がそう言った瞬間、くるりとこちらを振り向いたヒカルに私はびっくりして離れた。


こちらを向いたヒカルの表情は何だか悲しそうで──。


「…ヒナがそんなこと言うなんて珍しい。何かあった…?」


心配そうに言うヒカルに、私は首を横に振る。


「…何もないよ。ただ、今日はずっとヒカルと居たいの…」


そう静かに言うとヒカルは静かに私を抱き締めた。