彼氏の余命を知ってる彼女。



それを聞いて彼女は満足そうに笑い、来た道を帰って行った。


それと同時に鳴る、昼休み終わりの予鈴。


「なんか…すごい子だったね。
…私、初めて見たよ。彼氏の隣りに彼女が居るのに告白して来る子なんて。よっぽど度胸がある人なんだね」


私はまだ残っているお弁当を片付けながら言った。


「あはは。ヒナ、甘く見られてたんじゃない?」


口元をにやけさせながらヒカルは私の腕を指で突つき、言う。


「そうなのかなぁ。でもいい子だったからそれでも別にいいやー」


「俺もあんな子初めてだったからビックリしたよ。でも全然助けた記憶なんてないんだよなぁ…」


「うーん。ヒカルを好きになったのは入学する前からって言ってたし、てことは去年以降だよね。助けたの」


私達は校舎内へ入り、教室へ戻る廊下を歩きながら、さっきの子の事で頭を悩ます。