彼氏の余命を知ってる彼女。



“先輩”を付けて呼ぶっていうことは、この子は一年生なのだろう。


その一年生は、目がぱっちりしていて、栗毛のフワフワヘアーがとても似合っていて、誰もが可愛いと 納得するような子。


一瞬にして、この子がヒカルに何の用なのかわかった──。


「…彼女さんには悪いんですけど、お話があります。お時間、いただけませんか…?」


上目遣いをし、私をチラチラ見ながらその子は言う。