彼氏の余命を知ってる彼女。



「…からかうな、ボケ」


私から顔を背け、静かに呟くヒカル。


そんなヒカルを見てクスクス鼻で笑っていると、誰かの足音がこちらに近づいて来た。


ふと横を向くと、頬を紅潮させた女子生徒が私達を見ながら向かって来る。


え?と不思議に思っていると、私を通り過ぎ、ヒカルの前に立ち、口を開いた。


「あの!杉谷先輩!」


「え?」


突然、名前を呼ばれ、キョトンとするヒカル。


同じく私もキョトンとしてしまう。