彼氏の余命を知ってる彼女。



少し歩くと何かが見えてきた。


それは数字の書かれていない、針しかない時計だと気づくのに時間はかからなかった。


大きさはだいたい私の身長と同じくらい。とても大きな時計。


「わぁ、大きい。こんな時計初めて見る…」


時計の目の前に立ち、その大きさに圧倒されているとカチッと静かに針が動いた。


針が指している時刻を見ると、数字は書かれてないが大体11時57分当たりを指していた。