俺はこの日彼女の想いを聞いた。






『私、本当は怖いんです。』


「何が?」


『癌っていつ死んでもおかしくない病気でしょ? 私は死ぬのが怖い...。』


「それは誰だってそうだと思う。」


『だから私は死ぬ時に後悔したくないから、人と関わらないようにしてきたの。』


『友達がいたら余計辛くなるから。 だから普通の生活をしてる人が羨ましいよ。』




「なら、俺が友達になる!! だから俺と沢山想い出作ろうよ!!」


『だから、私は後悔したく』


「後悔とかそんなの正直どうでもよくね? 生きてる間楽しく過ごさねー方が後悔残んだろ。」


『うっ...ふぅ...』


「何だよ。何泣いてんだよ(笑)」


「私、凄い嬉しくて。 今までそんな事言ってくれる人いなかったから...」


『もう、泣くなって。』








この時俺は初めてお前に恋してる事に気づいた。


お前に恋しなきゃ、こんな想いしなかったのにな...





今の俺はこの頃より強くなれたのかなぁ。