「斗真、おまえやり過ぎだろ。明日美が怯えてるのに、何で明日美の気持ちを考えないんだ。」




「うるさい、宗次郎に言われたくない。おまえこそ早速明日美に近づいた癖に。」




「あれは違う、娘の誕生日だったんだ。奈歩に頼まれて明日美に会わせた。」




「それだけじゃないだろ!」



どうして揉めてるの。




え、嘘、殴りあいする気?




思わずベットから飛びおりると、胸ぐらを掴み合う2人の姿が見えた。




何してるのよ。




胸ぐらを掴み合う2人の間に、飛び込んだ。




「いい大人が喧嘩するなんてあり得ない!」




「2人とも仕事しなさいよ!」




あぁ、すっきりした。




「副社長私は仕事に戻ります。副社長の秘書には絶対なりません。」




絶対秘書になるものか、斗真がどんな手を使っても逃げてやるんだから。




ふん、斗真の言いなりなんかに絶対ならない。



もう20年前の弱い私なんかじゃない。



嫌なものは嫌だとはっきり言う事にした。



怒りが修まらないまま受付に戻る事になってしまったけど。