会社関係の人や清水家の親類、私の家族武井家の親類など多くの人で、広い部屋が狭く感じた。



みんなが和やかに食事をしている。




斗真と並び挨拶をした。




私はただ頭を下げただけ。




深く頭を下げて顔を上げると、リュックを背負った10才くらいの男の子と目が合う。




この子誰?




親と一緒なのかな。



そう思っていると、その子が斗真に抱きつきパパと呼んだ。




パパ?




みんながざわつく中、斗真をパパって呼んだって事は、もしかして斗真の隠し子?



「おまえ誰?俺はパパなんかじゃない。」




「はい、ママからの手紙、僕の名前は平田佑真10才です。今日からパパの家にお世話になります。」




斗真は手紙を見て顔色が変わった。




多分母親の女性に覚えがあったのだろう。




佑真君は本当に斗真の子供なのかな。




「あり得ん、何かの間違いだ!」




斗真は部屋から出て行ってしまう。




来て下さったお客様に頭を下げ、食事を続けるようにお願いをした。



斗真、逃げるなんて許さない。