北海道支社の挨拶回りの時、副社長は自分の婚約者だと皆に紹介してくれた。




みんなが暖かい目で見てくれ安心していると、一人の女性が私に近づいて来た。




副社長は支社長と話していて、彼女には気づいてない。




彼女は支社長の娘で、斗真とは大学が一緒だったと話出した。




なんか嫌な予感がする。




「明日美さん、2人だけで話がしたいの、昼食を一緒にいいかしら。」




断れそうもなく、彼女に着いて行くことにした。




斗真は全く気づいてくれない。




嫌な予感的中。




「私、大学の時も斗真と2年間付き合ってたの。結婚の約束もしてた。」




やっぱりそう言う事だったんだ。




斗真の奴どれだけの女がいたの?




片手では足りないみたいだね。



ため息しか出ません。



これ以上話を聞くのが怖くなった。



冷静なままでいられるか、切れて泣き叫ぶか。



何があっても過去なのだから。



今は、ただ全てを聞くしか方法がない。



落ち着け、明日美。