秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


――楓サイド――


「どっか? どこに?」


「どこでも…。まあよくなってたらの話だけどな」


「……いいの?」


「ああ」


…たぶん。


「ほんとに?」


「ああ」


たぶん。


「……」


真裕の顔が、ぱあっと嬉しそうに輝いた。

まあ…当然だ。

妊娠してから真裕は一度もまともに外へ出ていない。

せいぜい俺のいた病院と…ここにきたくらい。

元々あれだけ世界中飛び回ってたわけだし、家にこもってればストレスもたまるというものだろう。


もちろん、体調的にも世間的にも簡単でないのは重々承知。

だけどこのままこもらせておくのは、真裕にとってもよくないと思う。


「じゃあまおオーストラリアに行ってぱんだ見たい!」


「オーストラリアはコアラだ」


「そうそうそれそれ」


「(さすがに)却下」


「えーっケチ」


「パンダとコアラ間違ったやつに言われたくねぇよΣ」


「関係ないし」


「あるんだよ」