――真裕サイド―― 「……起きた」 「おお、はよ」 「うん…」 あれれ? かえくんが…後ろ向いてるお? まお起きたのにー…。 「起きたよ」 「ああ。知ってる」 「……」 んー…。 振り返ってくれないかえくんにしびれを切らし、あたしは思わず起き上がった。 「かえくぅん」 そしてちょいちょいと服の袖を引っ張…。 「……あ…?」 …え…? い……。 「い、いぬ…?」 へ? わんちゃんの…手…? 「か……かえくん…?」 「ああ? なんだよ」 「!?! にゃああああ!?」 「はあ!?」