大広間に行かなかった本来の目的を忘れ、全員で騒ぐやつらを見て、思わずため息をこぼした。
「…梨音食うか?」
「わっふ❤」
「よしよし…」
…やっていいのかは知らんが。
「知らないものはあげないで!?Σ びっくり! なにそのかえくんらしからぬ行動! やっぱり熱あるんじゃない!?」
「大丈夫だろ…鶏肉」
「ほら! 言わんこっちゃな…とり……とりにく?」
蒸し鶏。
各自ソースを付けて食べろ的なものだから味付けはない。
いいような気がする。
「……」
「…なんだ」
「えっと……本当に大丈夫…?」
「なにが」
『珍しくマヒロがマジだ』
いや、この程度のマジならしょっちゅうだし。
しかも大抵的外れ。
「……やっぱりひろ子とともかと…」
『いやそれもういいわΣ』
やっぱり的外れじゃねぇかΣ
「てれび付けようか?」
「あ"!?」
「ひぃっ!?」

