秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


…でなんでそこで俺を見る。

それはなにか? 俺に食えと?

お前…ついさっき、体調が悪そうだみたいな旨のことを言ってただろうが。

そんなやつに普通残り物食わせようとするかおい。


しかもいらねぇし俺ももう。


どうやら本当に体も疲れていたらしい。

とりあえず寝たい。


「下げてもらおうか」


俺の顔を見て悟ったのか、肩をすくめながらそう言い、電話を手に取った。


「すんまそーん。食器下げてくださいな」


「…お前最近バリエーション増えたな」


「なんの?」


「いや…すべて?」


「?」


だんだんまともな人間に近付いてきた気がしないでもない。

知識や単語のバリエーションがだいぶ広がったように思う。


『自分の妻を“現・非まともな人間”呼ばわりする人って、きっといないわよね』


『いや…妻じゃなくてもそうそうそんな呼ばわりしないだろ』


『でもハディはあんたを非・人間と思ってるわよ』


『せめて“まとも”をつけろよ!Σ』


…誰の影響だろうか。

場合によっちゃ、影響を受けちゃまずい相手も身近にたくさんいるんだが…。


『……ってなんでこっち見るわけ?』


『かわいそうリジュ』


『メイリーだって見られてるわよΣ』


『違うわよ見てるのはこれよ!』


『人をこれ呼ばわりすんなよΣ』