秘密のMelo♪y⑦*完結編㊤*


食欲くらい失せるってもんだ。

さっきの話聞きゃあな…。


ため息をつきそうになったけれど、また余計な心配をされるのでぐっとこらえた。


『えーっえーっ、じゃああたし達もここで食べてもいい?』


『いいんじゃなーい?』


『マヒロってさ、カエデ以外にはすっごい適当だよね』


『そんなことないわっ。いやあねハディったら』


つーかそこは俺に聞けよ…。

俺が体調悪いからここで食うつもりなんじゃねぇのか。

いや、別に悪くはないけど。

でもそう思ってんなら俺にもう少し気を遣えよ。


……なんてことをぐだぐだ考える俺は、やっぱり動揺しているような気がする。

普段ならどうでもよすぎて耳にも入らねえ。


「はーちきちょ…」


くしゃっと頭を掻いて次の瞬間ふと右を向くと。


「おお…っんだよ」


あんまり近くに真裕の顔があったもんだから、思わず声が出た。


「…かえくん。ひろ子とともかとかずきとたろうくんの(自分で作った)その後のお話、してあげようか?」


『最後だけなにそのたろうくんて!Σどれもこれもすっげ普通の名前だけど、なにもたろうくん…』


『いや、というか何気に“自分で作った”…とか言わなかった?』


いや…おい。

問題はそのどっちでもねえよ。

つかまずそのひろ子だか何だかは誰だ。


「恋人に浮気されてしかもその相手が自分の父親だったともかの母」


「またそれかΣ」